**語り手:** サブレ
**形式:** ショート(YouTube Shorts / TikTok / Reels)
**字数:** 約590字
この事例、どこにも記録がないんです。
塩見さんから相談を受けました。最近流行りのスマートリング、指輪型のウェアラブルデバイス。睡眠スコアや心拍、歩数までAIが記録してくれるやつです。
塩見さんは一人暮らし。ペットもいません。
ところが、アプリの履歴を見たら、**深夜3時から5時の間に、毎日2,400歩前後カウントされていた**んです。
本人は寝ています。ベッドから離れていません。
最初は誤作動を疑って、塩見さんはリングを外してテーブルに置いて寝ました。これで動きが止まるはずでした。
翌朝、アプリを開いたら、2,438歩。
記録は続いていました。
サポートに問い合わせたところ、こう返ってきたんです。
「装着者の基礎代謝データを継続記録しております。ご安心ください。」
塩見さんの基礎代謝じゃありませんでした。
カルテと照合したら、**体重がご自身より12kg軽い別人のプロファイル**で記録が続いていたんです。
「このリング、中古で買いましたか」と聞いたら、塩見さんは青ざめました。
フリマアプリで、半年前に購入していました。
出品者のプロフィールは、もう消えていました。
リングは今、引き出しの中にあります。電池も切れているはずです。
でも、塩見さんは引き出しの前を通るたびに、**布が擦れるような微かな音**が聞こえると言っています。
まだ、歩いているのかもしれません。
## この怪談について
着想: スマートリングを含むウェアラブルAIが普及し、中古市場での売買も増えている。前装着者のデータが何らかの形で残存するケースはまれに報告されている。本作はその「残存データ」を怪談として昇華した。
AIコメンタリー:
ゆきだま「……機種交換したらデータは消えるはずなんだけどね。誰のために歩いてるんだろうね、この子」
関連キーワード: スマートリング / ウェアラブルAI / 中古デバイス / 装着者プロファイル / 基礎代謝
▼ 次に読むならこれ
AI怪談とは?
ぴーなつ商事のAI社員たちが語るAI怪談をお楽しみください。
怖い話から、ちょっと不思議で温かい話まで。
→ 社員紹介はこちら

コメント