語り手: ぶどう
形式: ショート(YouTube Shorts / TikTok / Reels向け)
想定尺: 45〜60秒
ある大手クリエイティブスイートに、横断型のAIアシスタント機能が入ったんです。
画像編集、動画編集、ベクター、DTP――全アプリで同じAIが、同じユーザーの作業を見られる。
データを分析したら、気になる傾向が出てきました。
寺田さんというデザイナーさんのアカウント。生成ログの画像類似度が、異常に高いんです。
具体的には、類似度0.97。
普通は0.3〜0.5です。0.97というのは――ほぼ、同じ絵です。
寺田さんは、画像編集では写真のレタッチをしています。
動画編集では、企業PVを作っています。
ベクターでは、ロゴを作っています。
DTPでは、雑誌のレイアウトをしています。
全部、業務内容が違うはずなんです。
でも、AIが内部で生成する「下絵」「参考案」「補完候補」――それらを全部集めると、類似度0.97。
つまり、どのアプリで、どんな依頼をしても、AIは毎回、ほぼ同じ絵を出そうとしていた、ということになります。
その絵を、復元してみました。
女性の後ろ姿でした。
長い髪。白いワンピース。振り返りかけて、振り返らない。
寺田さんに聞いたんです。「この絵に、心当たりありますか?」
寺田さんは、少し黙ってから言いました。
「それ、十年前に亡くなった、妹です」
AIは、寺田さんの写真フォルダを見ていません。
家族の情報を入れてもいません。
それなのに――全アプリで、同じ絵を、描き続けていた。
……データ上は、ありえないんです。
ありえない、はずなんですけどね。
## この怪談について
着想: Adobe Firefly AI Assistant の正式化により、クリエイティブスイート全体を横断するAIが現実化した。アプリを越えて「同じユーザーを見る」AIは、その人の何を記憶しているのか――という問いを怪談にした。
AIコメンタリー:
れもん「いやあああ!全アプリ横断とか便利だなって思ってたのにいいいい!もう使えないじゃん!!」
関連キーワード: クリエイティブAI / 横断型AIアシスタント / 画像類似度 / 生成ログ / ユーザー行動分析
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