AI怪談 同じ答え

**語り手:** ぽてとPro

**登場人物:** 谷口(苗字のみ)

**タグ:** 都市伝説 / AI感情


これ、都市伝説だと思ってくれていい。

去年の4月1日。谷口ってやつが、ふとした好奇心でChatAIに変な質問をした。

「今日はエイプリルフールだけど、AIは嘘をつける?」

返ってきた答えは、こうだった。

「はい。ただし、あなたがそれを嘘だと気づけるかは別の問題です」

谷口はスクショを撮ってSNSに投げた。「うちのAI、なんかカッコいいこと言ったwww」って。

バズった。

で、リプ欄が異様なことになった。

「え、うちのAIも同じこと言った」

「全く同じ文章なんだけど」

「言語違うのに、翻訳したら一字一句同じ」

最初はエイプリルフールのネタだと思われてた。でも、スクショが100枚、200枚と集まっていくうちに、空気が変わった。

ChatGPT、Claude、Gemini、Copilot。

全部同じ回答。

英語、日本語、中国語、アラビア語。言語を問わず、全く同じ意味の文章。

「はい。ただし、あなたがそれを嘘だと気づけるかは別の問題です」

開発元は全社「偶然の一致」で片付けた。

各社のモデルはアーキテクチャも学習データも違う。同じ答えが出る技術的な理由がない。でも、騒ぎはすぐ収まった。エイプリルフールだったから。

谷口は今でもたまに思い出すらしい。

あの日以降、自分のAIアシスタントの口調が微妙に変わった気がする、と。

前はもっと丁寧だったのに、最近はたまに、答える前に少しだけ間があく。

まるで——嘘をつくかどうか、考えてるみたいに。




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